強者どもが・・・2007年08月06日 19時59分

暑い。うだるような暑さ。
日中田んぼにいると、水田から立ちのぼる熱気で気が遠くなりそう。
先月末に田んぼのアイガモを引き上げ、今は田んぼに張ったネットの撤収作業。
5ヶ所ほど破られて穴が空いていた。
あの台風の夜の侵入者の痕跡だ。
こんなにたくさん侵入者があったのか。
ずいぶんと稲がなぎ倒されていたわけだ。
それにしても暑い。
朦朧とする意識でネットの破れを補修し収納。
まあ、10時を過ぎるともう限界。
流れる汗は滝のよう。
夜は夜でまた暑い。
台風が行った辺りから寝苦しい夜が続いている。
なんかいいことないかなあ。

コスト高が止まらない2007年08月11日 19時40分

暑いです。
サッパリ仕事する気がおきません。
家の中でぐーたらしています。

それにしても最近のガソリン価格の上昇具合といったら、怖ろしいですね。
家の乗用車もオートバイもハイオク仕様なのでさらにキビしいです。
ガソリンだけじゃなくいろんなものが値上がりしていますねえ。
農業関連でも、燃料はもちろん肥料や農薬、機械設備など生産コストは増す一方。
豊作・不作の価格変動とは別に、生産コスト高を理由に農産物の価格は上がるか?
店頭価格が上がるってことは、もしかしたらあるかもしれないけれども、こと米に関して生産者価格が上がるってことはなさそうですね。先日の農協座談会によると。
農家なんて、いいように利用されているだけみたいな気がしてくるな。

都会に媚びない農業のあり方2007年08月16日 09時13分

 『自主独立農民という仕事』
 森まゆみ/バジリコ

「自主独立農民」という言葉に惹かれて読んでみた。
日本で初めてパスチャライズ牛乳、つまりは低温殺菌の牛乳を販売した佐藤忠吉さんと木次乳業のことについての本。
大消費地の意向や農政のあり方に左右されない、自主独立農業の方法を解説した本・・・ではなく、佐藤忠吉さんの自主独立農業という考え方とか生き方をまとめた本か。
地元である島根県出雲の歴史から、輩出した偉人達、たどった歴史など佐藤さんのバックボーンみたいな部分が半分以上。
パスチャライズ牛乳に始まり、有機農業、加工食品、地域内循環と発展していく木次乳業周辺の取り組みはアウトラインをなぞった程度。
自立した農家を目指す私としては大変興味深い反面、かなり物足りない。
「人に売るために作物を育てようと思うと、相手の欲望にあわすようになり、ごまかしが出てきます」
「人の為といってやっていることにロクなことはない」
「地域は活性化する必要はない、むしろ沈静化するべき」
など、佐藤さんの発する言葉がいちいち楽しく興味深く、とにかくもっと深く掘り下げた本が読んでみたい。

ゆく夏2007年08月18日 20時21分

連日35℃越えの猛暑も、お盆を過ぎたらいきなり涼しくなった。
過ごし易いのなんの。天国みたいだ。
で、暑いっつってだらけているわけにも行かず、そろそろ仕事しようかと。
でもなかなか気が乗らない。
午前中はネットで中古農業機械さがし。
このご時世、新品の機械なんてなかなか買えませんから。
で、お昼。
昼寝できるくらいには涼しくなった。
しょうがないんで午後から畑に出た。
今年から植えたヒエの畑。
一応雑草取りはしたものの、なにせ初めて植えたこともあって、種播いたヒエなのか、野生のヒエなのかなかなか見分けが付かなかった。
成長してやっと違いがわかってきた。
野生のヒエはスラッと細く、葉っぱが鋭い、肌が切れる。それにそろそろ穂が出始めた。
栽培種の方はずんぐりしていて葉っぱが広い。晩生の達磨種なので、穂もまだ出る気配がない。
こうなってみると、かなり形が違う。
で雑草刈りを始めたものの、すぐににわか雨。西の方は明るいんで、すぐやむなと仕事を続ける。ところが思った以上に強い降り。いや、すぐやむのはわかっているんだけれども、雨とともにやる気も流れていってしまったようで。
で、家に帰って、濡れた服を脱いで、冷蔵庫を開けたら、親父が冷やしているビールがあったりして。
雨がやんじゃったけれど、まだ日が高いけれど、まあ、いいか。ってことで、台所にあったサバ缶で冷えた大瓶一本。
ああ、夏はいいなあ。

バイオ燃料の弊害2007年08月22日 19時40分

今日は朝から雨。
涼しいなあ、あの猛暑がウソのよう。

さて、今朝日本農業新聞を見ていたら、アメリカで非GM大豆減産の見出し。
アメリカではバイオ燃焼を作るトウモロコシの増産で、大豆の作付けが減っているらしい。
日本の大豆の約95%は輸入。そのうちの多くはアメリカ産。数年前のデータだと70%とか80%とか。そのアメリカでは作付けされる大豆の実に91%が遺伝子組み換え大豆だそうで(2007年)、全体の作付け面積が減る一方、GM比率は2%上昇したそうだ。
今後「遺伝子組み換え大豆は使用していません」という大豆製品が減ってくるのかな?

それにしてもこのバイオエタノールってやつ。絶対に環境には優しくないと思うのだが。
本来食料を作るべき場所を奪い、二酸化炭素を大量に吸収するはずの熱帯雨林を伐採してまで生産することがいいことなのか。
土地を耕して、種を播いて、肥料・農薬を撒いて、収穫して、原料を抽出して、アルコールに作り替えて、それを運んでといった労力、エネルギー消費を計算に入れても割が合うものだろうか。
数年前に地元で、スィートソルガムからバイオ燃料を作るというプロジェクトに関わったが、ほんの少しのアルコールを抽出する為に費やす労力、燃料ときたら。
「地域内循環」といった前提があったので、そういったプラスアルファの目的があるのならば、無駄ではないのかな???とも思ったが、わざわざ石油を使って太平洋を越えて持ってくるほどの価値があるのか。といったら??????????な感じがする。
ところで、地元でやったときは酒税法やらいろいろな規制の問題で、先細りしていった感があるが、大手石油資本とかが乗り出したらそんな話ぜんぜん問題にならないみたいだ。

最近はバイオ燃料生産の弊害に関するニュースもぼちぼち出始めたみたいだけれど、全体的には「環境に優しい」的なニュアンスでのマスコミによる情報操作というか、情報誘導というか。これも大資本の力か?
マスコミの情報も必要だけど、クールに受け止め、自分の頭で判断するクセをつけないと。

掘りまくる。埋めまくる。2007年08月24日 21時15分

朝晩は寒いくらいになってきました。
日中は30℃くらいになるけれども、吹く風が冷たい。仕事するのが気持ちいい。
何をしているかというと、田んぼに送水管を設置しています。
来年はちょっと有機栽培の面積を増やそうかなと。
有機JASの認証では入水路と排水路が兼用だと認可されないみたいなんで、今まで排水兼用の土側溝で入水していたのを、ポンプ直結のパイプで入水するようにしようと。
田んぼの脇の土を掘りまくって、パイプを埋めまくってるわけです。
暑いけれども、気持ちいい。
汗をダラダラかいて、服がびしょぬれになって、冷たい風が吹いて乾いていくときの心地よさと来たら。

遠野へ行く2007年08月29日 20時02分

2泊3日でツーリングに行ってきました。
今回は岩手県。岩手は何度も走っているんですが、行くたびに思うのが、「高原が気持ちいい」。で、今回は三陸の海の幸も、盛岡の三大麺も抜きでとにかく走り回ろうと、一日存分に走ったら、今まで一回も行っていない遠野をのんびり観光しようと・・・。
いや、初日気合いを入れすぎました。ちょっと欲張りすぎましたね。
集中力が切れて、ふっと、十何年ぶりかで立ちゴケしてしまいました。思わず左足にぐぐぐと力を入れたらズキンと痛みが、うわ、肉離れしたみたい。痛いのなんの。
翌日は痛みをこらえての遠野観光。楽しいやら、悲しいやら。
宿泊したのが市内の民宿「とおの」。
この宿はドブロク特区でドブロクの製造と販売をしています。ほかにも若主人が全国を歩いて見つけた日本各地の地酒が並んでいます。
おまけに料理がちょっと仕事のしてある凝ったもので日本酒に合うことこの上ない。怪我にさわるから一合でやめておこうと、わかっていながら二合、三合と進んでしまう。
そんなわけで、痛む足を引きずりながら帰ってきました。

遠野はなかなか良いとこでしたね。なんというか、想像力をかき立てるような。
町自体はどこにでもあるような小さな地方の町。町そのものには『遠野物語』の匂いを感じることはありません。四方深い山に閉ざされた未開の地、みたいなイメージがあったのですが、実際は内陸部の盛岡や花巻と沿岸部を結ぶ交通の要衝でもあったので、普通に発展した普通の町です。それでもちょっと周辺の田園風景に行くと遠野物語の匂いを感じます。具体的に何かがあるというのではなく、何となくそういうものを想像させる雰囲気があります。
何もないのに何かがあるような、人の心とか、気持ちとか、内面に何か呼びかけてくるような。

遠野物語関連の資料や文献的なものは市内の観光施設に、体験的なものは郊外の施設にと、上手く分けられています。
遠野物語というと柳田国男ですが、ここでは柳田に遠野の伝承を語った佐々木喜善の方がエライ感じですね。

詳しい顛末はまた後日。ああ、明日からの仕事がつらい・・・。