『湯の里ひじおり』2010年02月02日 19時29分

ひさびさに映画を観てきました。
新庄のおとなり大蔵村、その奥の奥、四方を深い山に囲まれた場所に肘折温泉はあります。
開湯1200年の歴史を持ち、古くから湯治場として栄えてきたこの集落も、少子化による小中学校統合のため、134年の歴史を持つ肘折小中学校が閉校することになりました。
肘折の学校のある最後の一年間を追ったドキュメンタリー映画が『湯の里ひじおり -学校のある最後の1年』です。

冒頭の、学校の体育館で行われた閉校式典の場面からもう目頭がウルウルしてしまいました。子供から大人、若者から年寄りまで、みんなで最後の日をむかえています。
映画は時間をさかのぼって、春から、夏、秋と季節を追って湯治場の日常を描き出していきます。
湯治客を迎える宿の人々と、毎年1週間、2週間と長期滞在していく湯治客との結びつき。
商店、飲食店を営む人たちの毎日。古くから連綿と続く行事、信仰、慣習。
そして、地元での最後の学校生活を送る子どもたち。
どこを見ても目頭が熱くなってきます。

湯治場という我々の日常とは異質な世界。
それに対する憧れと、そこにも押し寄せる冷たい現実。
彼らの心情が季節ごとの日常風景と共に描かれ、やがて最後にまた閉校式の場面にたどり着きます。
村社会の中心にあった学校が無くなるとは何を意味するのでしょうか。
村人は自らに問いかけながら未来を選択します。
将来の肘折をになう若者達の姿が、悲しい、寂しい出来事の中に、明るい希望を感じさせます。

我が母校、昭和小学校も数年後には学校統合で無くなる見込み。
閉校式とか・・・考えると目頭が・・・。

吹雪が去って2010年02月07日 20時35分

いやはや、吹きました、降りました。凍える寒さでした。
最高気温が氷点下の数日。
風呂場のシャンプーが凍りかけていたのでビックリ。
けっこう雪も降ったのだけれど、この辺りは風も強いので、だいぶ吹き飛ばされて、思ったほどは積もっていませんでした。
今日の午後あたりからやっと天気が落ち着いてきたので、さっそくハウスの除雪作業です。
数日部屋にこもってデスクワークばっかりしていたので、今日の労働はいっそう疲れました。
足腰がガタガタです。こんな日は早く寝てしまいましょう。

雪よ落ちろ2010年02月09日 20時40分

突然暖かくなりました。
午前中は雨で、午後から日が差しました。
積もり積もった公民館の屋根の雪。
すぐ脇に立っている柿の木の渋のせいで、トタン屋根が滑らずなかなか雪が落ちてこないのです。
反対側の屋根はある程度積もるとストンと落ちたのですが、こちら側はシーズンはじめから積もりっぱなし。
さすがに今日辺り落ちるかなと、仕事の合間合間に覗いてみるのだけれど、これがなかなかしぶとい。とうとう夕方まで落ちませんでした。
あと2日くらい暖かい日が続いてくれればいいのだけれど。

仕事はアマランサスの脱穀が完了。
タカキビの脱穀に取り掛かりました。
こっちは足踏み脱穀機での作業なので、取り掛かればあっという間に終わります。
仕事もだいぶ片づいてきました。

お役御免ナリ2010年02月14日 20時54分

昨日は昭和地区の実行組合/自治会の総会があって、一年間勤めた区長の職も晴れて終了となりました。
今日次期区長との引き継ぎをして、無事お役御免です。
肩の荷が下りました。
と、のんびりはしていられません。
特別栽培の申請書類を早く仕上げなければ。
また書類の山に埋もれる日々が続きます。
来週は地元消防団の総会があります。
書類作成は遅々として進みません。

今年最初の春の知らせ2010年02月16日 21時24分

今日は朝からいい天気。その分空気はキリッと冷え込んで、けっこう寒いです。
雪はだいぶ締まってきて、これからは融けたり、積もったりを繰り返して、だんだんと少なくなっていきます。
それよりもなによりも、今年一番の春の知らせは、今日、家のアヒルが卵を産みました。
あ~春が来るなあ。

大豆畑トラスト全国交流会in新庄2010年02月22日 20時16分

2月20日に新庄市民プラザ大ホールで『大豆畑トラスト全国交流会in新庄』が開催されました。
会場に行けば新庄最上環境会議や新庄最上有機農業者協会、ネットワーク農縁の面々や有機農家のI井くん、大豆の刈り取りでお世話になっているO山さんなどおなじみの顔がたくさん。
ネットワーク農縁の東京事務局の人たちと会うのは数年ぶり。
その他にも岐阜や関東、山形県内で大豆畑トラスト運動を行っている方達や有機農業に携わっている人たち。

新庄市長の挨拶から始まって、宝井琴梅氏の講談、全国の大豆トラストの状況報告。
そして何度も新庄に足を運んでもらっている天笠啓祐氏による講演。
世界の遺伝子組み換え作物の現状。
いろいろと健康被害などの報告も増えてきているようですね。

最後に地元新庄での取り組みの報告。家で販売しているモチキビとヒエを栽培してもらっているK田T一さんによる新庄大豆畑トラストの報告はなかなか味があって面白かったです。

I井くんによる有機農業の現場からの報告は時間の都合で会終了後の懇親会場での報告に。
同施設の3階の会場にずらっと並んだご馳走は肉・魚無し。大豆関連と郷土料理が盛りだくさん。
精進料理って、かえって油っこくなってしまったりするけれど、油も気にならず、味もボリュームもなかなかで、お酒もガンガン進みました。

数年前にネットワーク農縁を離れたのは運動よりもまず職業としての有機農業を確立したいと思ったから。
しかしながら遺伝子組み換え作物が世界的に増えて行っている状況に対して一農家として出来ることなんて、運動体として出来ることの何百分の一か。
それでも、とにかく農家として関わっていこうと思ってるのです。


天笠さんの報告の中で、東北大学が鳴子温泉にある実験圃場で遺伝子組み換え稲の実験をはじめるとのこと。
ショック!
泉質パラダイス。愛する鳴子温泉がそんな状況になっているとは。
鳴子といえば『鳴子の米プロジェクト』など、地元ぐるみで米づくり&消費に取り組もうと盛り上がっている土地。鳴子の米がもしGMイネに汚染されてしまったら、プロジェクトはどうなってしまうのか?
遺伝子組み換えイネに対して、はたしてどういういった立場をとるんだろうか?

消防団、今年の山場。2010年02月22日 21時33分

昨日は地元・昭和消防団の総会でした。
年々新しく入る人が少なくなって、どの地区も消防団の活動が昔のようには行かなくなってきているんだけれども、組織運営がなかなかその現状に追いついていないのが現状。
少ない人数で地域の災害にどう向き合っていくのかってのを、現実的に考えて行かなきゃあならない時機に来ているんですね。
何が大切かを考えたら、少々のつじつま合わせには目をつぶってもらわないとね。

午前中から始まった総会はお昼には終わって宴会に突入。
例年通りのドランク・マラソンで夜が更けたのでした。

未来の食卓2010年02月23日 19時29分

『未来の食卓』。
学校給食をオーガニック食材に転換した南フランス・バルジャック村を描いたドキュメンタリー映画です。
興味があって観にいってみたのですが・・・。

公式サイトやチラシの内容から、学校の食をオーガニックに換えることによって子どもたちがどう変わっていくか、村がどう変化していくかみたいな映画なのかなと、勝手に解釈してしまってから観にいったものだから、ぜんぜん違った内容にとまどってしまいました。

もちろんそういったことも断片的に描かれていますし、農薬散布する農家の健康被害なんかも生々しく描かれてはいますけれども、どちらかというとそういった事実よりは情緒的な部分に訴えかける映像や音楽が多く、観念的な、思想的なことを強く訴えかけていて、これはちょっと観る人を選ぶ映画かなって感じがしました。

どうもこの手の食に関する映画って、宣伝で云っていること実際の内容が一致していない様なものが多い気がします。

子どもたちが拳を振り上げて、アナーキーな歌を合唱している様はちょっと背筋が寒くなりました。

今月はまだ温泉に入っていなかったので2010年02月25日 19時33分

今日はなんだか春のように暖かい。
そういえば今月はぜんぜん温泉に行っていない。
ストックしておいた温泉水も底をついてしまった。
ってことで行ってきました。久しぶりの鳴子温泉。
初っぱなは中山平・あすか旅館でいつもの「飲める温泉」を汲んで、ご入浴。
さすが、平日ながら行列が出来ています。温泉汲むまで30分待ちです。
汲み終わって入浴。
今日の大浴場のお湯は単純温泉とは思えぬほどのヌルヌル感。一年ほど前に初めて入った時はヌルヌルというよりはツルツルといった程度の感触。その後家族風呂に2回ほど入ったけれども、こちらは加水して温度調節しているせいか、ヌルヌル感はあまり無し。ひさびさの大浴場は良いお湯とレトロ感あふれる佇まいが相まって、思わず微笑みがこぼれ落ちるのでした。

さて、同行した妻は「今日は一つだけにする」ってことだったので、妻の分も入らなければ。使命感。
午前中にもう一湯ってことで、日帰り入浴が難しいことで有名な東鳴子・初音旅館にチャレンジ。が、玄関に「本日日帰り入浴受け付けません」旨の立て看板。あえなく玉砕です。

そんなわけでさらに先に進み、川渡温泉・越後屋旅館に入湯。
ここは外観は古そうだけれど、館内はけっこう明るくきれい。雛人形なんか飾ってあったりして。
温泉もまた硫黄の臭いただよう黄緑色に濁ったお湯。ちょっと熱めの適温で、体を沈めると白い湯ノ花が舞い上がります。
外に2,3人サイズの小さな露天風呂があって、こちらの方はさらに大量の湯ノ花が乱舞します。
泉質の違う2つの温泉があって、男女が時間で入れ替わるみたいです。
温泉に入らずに、ロビーで待っていた妻がこの宿を大変気に入ったみたいで、泊まりできてみたいと言ってました。おお、それなら両方入れるぞ。
そういえば隣にある藤島旅館も気に入っていたなあ。川渡温泉好きみたいです。

お昼を過ぎてしまいました。
川渡温泉にある中華料理屋『楓林』に入りました。初めてです。
以前見た観光ガイドブックかなんかに、餃子が大きくてすごいとか書いてあったので、餃子とホルモン定食を注文。妻はカルビ定食。妊婦検診のあとは食欲が爆発するのです。

で、出てきた餃子の姿にただただ呆然です。想像していた「かなり大きい餃子」の2倍はあります。
しかし、テレビの話題になるような企画物のジャンボ餃子ではなく、あくまでまっとうな餃子です。
箸で持ち上げるのも難儀なその重量感。厚いもっちりした皮の中に大量の餡。何か尊い気持ちにさえなり、胸がいっぱいです。
ホルモン定食は野菜のホルモン炒めみたいのかなと思っていたら、ちゃんとした焼肉でした。
ホルモンは豚モツですな。いろんな部位が混じっていて、食感がコリコリ、ぷるぷる、なかなかいけました。この店はちょっとやみつきになりそうなお店です。次は麺類にチャレンジしたいな。

ここでちょっと一休みってことで、いつもの『あら伊達な道の駅』へ。
去年の春には売り切れて買えなかった純米吟醸『湯の里 中山平』を購入。
今年は新たに『大谷川』ってお酒も出ていました。
どちらも古川の寒梅酒造が温泉水『玉鳴号』を使って仕込んだお酒で、『中山平』はお米が『ひとめぼれ』、『大谷川』はお米が酒米『蔵の華』。どう違うのか、飲み比べるのが楽しみです。

一休みしたから最後にもう一つ入って帰ろうってことで、川渡温泉の国道沿いにある『中鉢温泉』へ。
建物はけっこう新しい感じです。
浴室は広くてかなり立派。石造りの床と浴槽。壁は木造、天井には見事な丸太の梁が渡されています。
お湯は醤油色。臭いは、石油臭ともちょっと違うモール臭というんでしょうか。ほんのり香ります。
ちょっとピリッとした感触で、内湯はだいぶぬるめです。露天の方はちょっと熱めで、黒い湯ノ花がいっぱい舞っていました。
3湯目なんだけれども居心地が良くて、けっこう長湯してしまいました。
上がったら妻は車の中で待っていました。
何でもロビーで待っていたら、宿の人の電話のやり取りが怖くて、出てきてしまったそうです。確かに強面ではありましたが。

今日は大変満足しました。
久しぶりの温泉なので、3つ入ったって、バチは当たらないでしょう。
しかし、一番印象に残ったのはあの気高き大餃子の姿だったのです。

新庄で上映会・未来の食卓~のあとの2010年02月28日 21時12分

昨日は新庄駅併設の元映画館、ホール・アベージュで映画『未来の食卓』の上映会があり行ってきました。
って、数日前に山形まで行って観てきたばっかりだったのだけれど、近所のI井くんをはじめ、知った人たちが上映に携わっているのと、スローフード山形顧問の小山博道さんの講演もあるということで、また観に行行ったのです。
山形では一週間の上映で700人ほど入ったそうで、私が行った時も平日ながらけっこう混んでいました。
新庄では・・・やっぱりあんまり食の安全とか興味を持つ人は少ないのかな。それでも40人前後はいたでしょうか。
映画はともかく、小山さんの講演は有機やスローフードに関しての基本的な話ながら、なかなか面白かったです。
終了後に市内のフランス料理店『コパン』で交流会。
小山さん持ち込みの自然派の日本酒やワイン。どれも個性的な味わいで杯が進みました。
I井くんをはじめ、学校の栄養士さん方や、地元の在来野菜を作っている若い農家の方などとの語らいは、みんなの食に対する熱い思いが伝わってきました。この交流会が一番面白かったな。