冬の庄内を味わう その2・湯田川編2010年01月30日 17時58分

鶴岡の奥座敷、湯田川温泉。1300年ほど前に発見されたといわれる歴史ある温泉地です。
広がる田園地帯の奥、山を後ろに控えた場所に200戸ほどの集落があり、メインストリートに10軒ほどの温泉旅館が並びます。
今回の宿は『珠玉や(たまや)』さん。小さな敷地に立てられた鉄筋5階建ての建物ながら、正面を板塀で囲い、入り口は日本家屋風に演出されています。
館内もまた古民家風な作りで、床は板張り、漆喰の壁に古民家の太い
梁が巡らされ、とてもコンクリートのビルには見えません。
1階に2つ、5階に1つ、計3つのお風呂はすべて貸し切りです。

部屋は4階の通りに面した眺めの良い8畳。荷物をといてさっそくお風呂に。
最初は5階の展望風呂。窓が大きくとられ、湯田川の町から鶴岡、遠く鳥海山まで見渡せます。お湯は無色透明のナトリウム・カルシウム硫酸塩泉を掛け流しで使用。サラッとした肌触りが心地よいお湯です。

早い時間に温泉に入り、ちょっと一服してから温泉街を散策です。
華やかなものは何もない、落ち着いた温泉街です。所々に営業をやめた旅館があるのはちょっと寂しいところです。

小さな温泉街をグルッと回って、最後は共同浴場へ。
小さいながら、重厚な黒い瓦屋根をまとった純和風の作りの『正面湯』へ。
ここは入り口が電子ロック式で、旅館の人に開けてもらうシステムです。
中がまたいい。いかにも地元の公衆浴場といった雰囲気が満点です。
明るい色のタイル張り、高い天井、湯も共同浴場としては日本屈指の掛け流し量なのだそうです。
旅館と同じ源泉ながら、こちらの方が少しお湯が柔らかいように感じました。
地元のじいちゃんがカランなどお構いなし、湯船の脇で泡だらけになって体を洗っています。
小さな小学生が一人でお風呂に入りに来たりしています。
お湯も良いし、この雰囲気もまたとても良いです。機会があればまたいつかこの雰囲気を味わいに来たいなあ。

部屋に戻って夕食まで読書など。
ほんとに静かです。夕方、にぎやかになりそうな時間帯なのに、不思議なくらい何の音もしません。
時間を忘れて何もせずのんびり過ごすには最適の土地です。

さて夕食。
2階のお食事処でいただきます。
こちらも太い梁を巡らした古民家風の作り。
生だこやヒラメの縁側の刺身がなかなか。
拳ほどもあるブリがゴロゴロと3つも乗ったブリ大根の登場にビックリ。
これで二人分だと思っていたらもう一皿登場で、さらにビックリでした。
宿の案内ではいくつも追加料理が紹介されていたので、基本メニューだけでは物足りないかと心配していたけれども十分満足できる量でした。
といっても、つい、季節もの、鱈白子の天ぷらを一人前追加してしまいましたが。
熱々のトロトロでした。タマリマセン。やっぱこれは食っておかないと。
寒鱈汁も出たのだけれど、白子は追加メニューってことで、汁の方には入っていなかったし。
あと締めのデザートはサッパリした感じで助かりました。
なにせ、昼のデザートがけっこう重かったもので。

夕食後、就寝前に1階にある2つのお風呂のうち小さい方へ。
木造の湯小屋でいい雰囲気です。窓の外に小さな庭がこしらえられていて、それもまたいい雰囲気。
ほんの少し塩素臭。
浴室の説明書きによると深夜に4時間ほど次亜塩素を注入して消毒するのだそうです。
翌朝、もう一つの大きい方に入ったけれども、こちらもちょっと塩素臭。
それほど強い臭いではありませんでしたが。

朝食、特別なものはありませんが、とても美味しい朝食でした。
それにしてもほんとに静かなところです。
何にもしたくなくなったら、ここに来てただボーッとするのがいいかもしれません。

冬の庄内を味わう その3・酒田編2010年01月31日 20時09分

宿のチェックアウトが午前11時ってことで、のんびりと宿を出立。
山を越えて日本海へ。クラゲの展示で有名な水族館のある加茂から、大きなビルの旅館が建ち並ぶ湯野浜温泉を経て港町酒田へ。

酒田港にある鮮魚直売所『さかた海鮮市場』へ。もちろん魚を食うのだ。
あいにくの雨模様ながら、駐車場には車がいっぱい。
すぐ隣りに新しい直売所『海の駅 ぷらっとみなと市場』ってのが最近出来たのですな。
こちらは店ごとに小さく仕切られていて、鮮魚店、乾物店、野菜店、果物店、酒店、いろんなお店が入っています。
一通り見物して、いざ海鮮市場へ。
1階は漁港直送の魚たちがずらっと並びます。やはりここの主役も寒鱈。でかい真鱈が所狭しと並んでいます。これ、みんな丸ごと買っていって、家庭でさばいて料理するんでしょうか?
高いやつは一匹2万円くらいします。
さすがにそこまで思い切ることは出来ずに、一瓶500円のホタルイカの塩辛でがまんしました。これで一杯やろう。

買い物を済ませ、目指すは2階『海鮮どんや とびしま』。新鮮な魚料理がたらふく食べられます。
しかし・・・・、まだおなかが重い。さすがにたらふくは食べられない。ってことで、シンプルに海鮮丼をいただくことに。プラス寒鱈汁はやはり外せません。
海鮮丼にも季節感があって、各種お刺身の他、ほぐした鱈子の醤油漬けなんかも乗っていました。
そしてなにより寒鱈汁。
この時期の鱈といえば白子のイメージがありますが、寒鱈汁の主役は肝だと私はいいたい。ねっとりとしたコクのある肝の味わいは堪えられません。もちろん白子のトロリ感も外せませんし、皮の辺りのぷるぷるトロトロの食感もたまりません。
まさしくこの時期の庄内は寒鱈に尽きるのです。
今日も満腹です。