いつか来た 刻の止まった 雪の街2018年01月16日 18時25分

せわしない年末年始が過ぎて、あっという間に1月も後半突入です。
今年の冬はガッツリ吹雪いたりして、けっこう寒い印象がありますが、積雪は多からず、少なからずで、なかなかいい具合の雪の量です。

お正月のせわしなさが過ぎた頃、買い置きしているポン酢『シバポン』が切れたので、オクサンと二人で秋田まで買い出しに行ってきました。
横手市十文字のメーカーが作っています。新庄でも同メーカーの焼肉のタレは売っているのですが、『シバポン』は売っておらず、一番近いのが雄勝の道の駅。
ポン酢といっても柑橘果汁ではなく、柿酢を使っているので、正確にはポン酢ではないのですが、ムスメ②が柚の味がいやだっていうんでちょうどよいのです。

秋田といっても目的地は車で40分くらい。
あっという間に買い物が済み。せっかくだから湯沢辺りまで足を伸ばすか、ってことでぶらぶらと湯沢市へ。
駅の駐車場に車を止めて、湯沢市内をなんとなく散策。
よく通る町並みだけれども、歩くのは初めて。ご多分に漏れずのシャッター通り。それでも古い商店や昔からあるスーパーとか懐かしい感じ。落ち着くなあ、っていうか、新庄と変わらんな。
『オランダ焼き』で有名な店の隣に、入り口がものすごい喫茶店があって・・・なんていうか、きらびやかな昭和の空間を、崩れ落ちるまでそのまま時間だけ早送りしたとでもいうような・・・、営業しているのかどうかも定かでない佇まい。大変興味をそそられたのですが、残念ながら今一歩踏み込む勇気が出ませんでした。

昼食はまたあのディープなラーメン店『トラガス』へ行ってしまいました。
看板なし、カウンター7席のみ。ヘビメタがガンガン掛かる中、店主は黙々とラーメンを作り、お客はただただラーメンをすする。何とも不思議な空間です。

不思議な時間旅行を堪能し、『バザール』でトンブリを買い、帰途についたのでした。

日が照って雪が融けます。

夕焼けも

雪国の 食と雪とを 運ぶ旅2018年01月24日 21時21分

2、3日雨が続いたりして、穏やかな日が続いた新庄。
地元の若手農家が中心となって立ち上げた『明倫堂プロジェクト』のお誘いで、東京上野での『山形こっちゃこいマルシェ』に参加させていただきました。

地元の小さな企画での野菜販売はしたことがあったのですが、本格的なマルシェへの出店は初めてです。
さて、野菜はもう残っていないし、何を持っていこうと思案した結果、小豆・雑穀・ポップコーンと稲穂のドライフラワーを持っていくことに。

場所は昭和初期の古民家が建ち並ぶ「上野桜木あたり」の路地にテーブルを並べての販売。奥の座敷では稲わら細工の体験や、地元東山焼きの絵付け体験など。
路地の向かいは古民家を改装したビアホール。奥には塩とオリーブオイルの店や手作りパン屋さんなど。
ちょっと先には映画で見たことのある『愛玉子』の店があったりして、谷根千の町並みめぐりをしている観光客がひっきりなしに訪れます。

マルシェではやっぱりすぐに食べられるものが人気ですね。特にケーキやクッキーなど甘いのも。
豆や雑穀を勧めると、「わたし料理しないの~」なんて返事もよく聞きます。
さすが都会は・・・・。
観光で訪れる人も多いので、ホームページを訪れてくれる人のように健康や食の安全に関心のある人ばかりでないので、一から基本的なことを説明しなければならず、一般の人に売るという点で、なんかすごく勉強になりました。

マルシェは二日間、寒い中立ちっぱなしで腰にきましたが、大変有意義な時間でした。
月曜日にお昼の新幹線で帰宅。相変わらず穏やかな新庄。夜のニュースを見ると東京は大雪でパニックになっていました。
これがあと一日早かったらマルシェどころではなかったですね。
まさか、私たちが雪を持って行ったわけではないですよねえ・・・。

山形こっちゃこいマルシェ

ワークショップ

古民家立ち並ぶ上野桜木あたり

あたり

愛玉子食べてみたい

皆聞くが それほど深い 意味はなし2018年01月31日 20時52分

先日のマルシェは、有機農産物を探してホームページを訪れてくれる人ではなく、たまたま通りかかった人が相手だったので、とても新鮮な体験でした。そこで一番多く聞かれたのが、「なんで電気農場なんですか?」といった質問。
それほど深い意味は無いけれど、一言では説明できないので、曖昧にこたえていたのですが・・・・。

そういえばホームページを立ち上げてからもう20年です。当初はちゃんと説明していたのですが、いつからか存在が日常になってしまって、特に説明することはなくなっていました。
あらためて説明すると、『電気農場』は我が家の農場に付けた名前ではなく、ホームページを作るときに、何かタイトルを付けようと考えた名前です。
コンピューター管理されたオートメーション的なイメージを持たれる方もいるようですが、そうではありません。
当時はまだ有機農業も取り組み始めたばかりで、右も左もわからない状態でした。そこで自分の耕している田畑の状況や、作業の様子を当時はやり始めたバーチャルリアリティ感覚で体験してもらおうというのがコンセプトでした。
バーチャルリアリティといっても、パソコンを覚え始めたばかりの田舎の農家が作るのだから、敷居の低い、スケッチブックにエンピツ書きのような手作り感のあるページにしようということで「バーチャル」とか「サイバー」とかではなく、もっとレトロな感じで「電気」としました。『電気ブラン』とか、『電気羊』『電気栗鼠』みたいなイメージです。
 まあ、ディックの『電気羊』とオーウェルの『動物農場』からいただいたといったうわさも・・・・。


 長く続けていると、単なるホームページのタイトルだったものが現実の農業の現場にも少しずつ浸食してきています。
 マルシェや産直施設の販売では『電気農場』で出店することもあります。
 はたしてこれから『電気農場』がどう変化していくのか楽しみでもあります。


電気農場