畑にて 凍える風と 枯れ草と ― 2024年11月24日 19時23分
9月、10月、そして11月まで、なんとまあ途切れることなく忙しい日々。
稲刈りから始まり、籾摺り、雑穀刈り取り、野菜の定植と収穫、マルシェの出店、田んぼの秋起こし。作業機械の整備、収納。
機械トラブルなんかもありながら、なんとか小豆、大豆の刈り取りで一応の一区切り。
雪が積もる前に豆の脱穀と、野菜畑の支柱回収。ビニールマルチの片付けを終わらせたいのだけれど、はたしてどこまで行けるか。
大豆、小豆は収穫して耐雪補強のされていないビニールハウスの中に置いているんで、雪が積もる前に全部脱穀してハウスの屋根を撤去しないと、骨組みが潰れてしまいます。これだけは何が何でも終わらせないと。
野菜畑に残った支柱は最悪なんとか雪をかき分けて片付けられるかも。
雪さえ積もらなければこんなに焦ることはないんだけれど、こればっかりはどうしようもありません。
去年は一度雪が積もったあとに全部融けて、ビニールマルチ全部回収出来たのだけれど、毎年そう都合よくは行かないでしょうね。
去年はほとんど雪が積もらなかったけれど、はたして今年はどうか。
心配の種が尽きません。
汗に濡れ 今日稲を刈る 秋空に ― 2024年09月20日 18時28分
8月後半の米騒動でフリーの注文が一時に集中したため、予定していた収穫の準備が出来ずに9月にずれ込んで、夏の名残を味わう暇も無く、調製作業の機械の準備も半端なまま、取りあえず収穫機械の準備だけ済ませて、稲刈りに突入しました。
9月後半になってやっと涼しくなってきたけれども、日中はやっぱり暑いです。
以前はどんなに暑くても半袖で稲刈りをするなんて事は無かったのですが、さすがに去年辺りから長袖では耐えられなくなり、Tシャツに腕カバー姿での稲刈りになっています。
今年の稲は雑草に負けなかった田んぼはすこぶるいい感じ。それなりに収穫量もありそうです。でも、雑草に負けてしまったところはなかなか悲惨な状態。
差し引きなんとか平年並みでお願いしたいのだけれども、ちょっむずかしいかも。
各地の新米が出揃えば、今度は米が売れずに米価の暴落が待っているような気がします。
米の消費が減っているのは間違いなく、この夏の騒動で各ご家庭にはありあまるほどの備蓄米。
新米とはいえ、この状況でわざわざ高いお米を買うとは思えません。
こんな時期に農協さんはお米を高く買い上げで大丈夫なんでしょうか?
大雨の あとの猛暑の 水涸れの ― 2024年08月18日 19時58分
7月末の集中豪雨。
山や川の近くはかなりの被害が出ました。
家の方は山にも川にも遠く、大きな被害はありませんでした。
それでも野菜畑はとっぷりと水に浸かり、野菜たちはかなりのダメージ。
ナスやピーマンはやっと実を付け出しましたが、乾燥を好むトマトなどは未だに勢いが回復しません。
田んぼのほうはすっかり土が軟らかくなって、圃場によっては未だに水が湧き出して止まらないところもあり、秋の稲刈りはかなり苦労しそうです。
それにしても暑い!
8月に入ってからはいい天気が続いていますが、その代わり暑い。
日中の農作業はなかなか危険です。
滝のように汗は流れ、用意した飲み水はあっという間に飲み干してしまいます。
それでも35℃を超える日があまりないのはささやかな慰めです。
とはいえ暑いことには変わりなく、油断すると倒れてしまいます。
暑い中、ニンジンの種を撒き、毎日朝晩水を掛け、やっと芽が出てきました。
この灌水作業がなかなか時間が掛かります。
ニンジン灌水して、夏野菜の収穫をすると、真夏の短い屋外作業時間がほとんど潰れてしまいます。
これから収穫準備や秋冬野菜の準備などが始まります。いつまでも忙しい日々は終わりそうにありません。
雨を待つ 草木に響く 蝉の声 ― 2024年07月18日 19時32分
蝉が本格的に鳴き始めました。
6月から7月の一週目までは真夏のような天気が続いて今年は梅雨が来ないのかと思っていたら、7月2週目に入っていきなり災害級の大雨が続き、3週目にはまた真夏のような暑さが戻ってきて、トンボが舞い始め、蝉がじんじん鳴いているのです。
春先からこんな変な天候が続いたので、今年は稲も野菜も生育がなんか変。
直播きの野菜や雑穀は芽が出なかったり、出てもなかなか育たなかったり。虫もいつもの年より多くて、生育に影響が出るほど。
田んぼ稲がも雑草の勢いに負けて黄色くなってしまったところもあったり、なんか変。
天候が良くて作物の生育も良いはずなんですが、その他の阻害要素もずいぶん勢いが良くて、今年は収穫量はあんまり期待できないかなと思っているところです。
この暑さで農作業もバテバテです。
贅沢は言いませんから、この夏をなんとか無難に乗り切りたいです。
梅雨入りを 待つあぜ道の 土けむり ― 2024年06月22日 19時31分
6月に入ってやっと田植えが終わりました。
田植えが終わっても乾ききった土はまだまだ水を欲するようで、いくら水を入れてもどんどん吸い取っていきます。
ずっと地下水を入れっぱなしなので、冷たい地下水が流れ込む水口付近はだいぶ生育が遅れそうです。
田植えが終わったら野菜畑の作業です。
畝を立てて、マルチを張って、定植して、支柱を立てて。
野菜の苗もこの好天でどんどん育つので、かなり焦りましたが、なんとか無事定植できました。
雨がぜんぜん降らないので、作業が滞ることはないんですが、なにせこの時期はやらなければならないことが多すぎる。
取りあえず野菜畑の作業を切りのいいところまでやって、次は豆・雑穀の播種作業。
やっと終わったと思ったら、もうすでに6月も後半。
慌てて田んぼの除草に取り掛かるも、すでにかなりの雑草の量。
まあ、稲もその分元気に育っているので、この雑草の海に負けずに頑張ってくれることを願います。
育苗ハウスの片付けとか、やり残している仕事もいっぱい。
なんとかまとまった休みを取って体を休めたいのだけれども、この分では当分無理そうです。
澄み切った 春の蒼空 雨を待つ ― 2024年05月26日 20時44分
今年は雪も少なく、春からずっと好天続きで作業が例年よりはかどると思っていたのですが・・・・。
いつもなら雪解け水で4月の半ば頃まで田んぼの土が軟らかく作業出来ないのですが、今年はカラカラに乾燥していて田起こしすると土煙がバンバン舞ってくるほど。
これは順調と思っていたのですが、いざ田んぼに水を入れようとしたらポンプアップする地下水が乏しい。チョロチョロと田んぼに水を入れてもカラカラに乾いているんで、いくら入れても溜まりません。
なわけでぜんぜん代かき作業が進みません。
代かきが進むのを待っていると埒が明かないので、代かき終わった田んぼから田植えを始めました。
田植えが終わった田んぼもすぐ水が引けていくので、ずっとポンプで水を入れっぱなしです。
やっと地下水も増えてきて、代かき作業が少しは進みそうですが、やっぱり土はカラカラなので、いつものようには水が溜まりません。
5月中に代かきが終わりそうもありません。
田植えも6月にずれ込みます。
今年は春から前途多難です。
春風に 土けむり舞う 野良仕事 ― 2024年05月08日 19時29分
3月末に少し雪が積もったものの、4月中はずっと暖かな天気が続いて、水に浸けておいた稲の種籾は、芽出し作業をするまでもなくニョキニョキ芽が伸び始めて、種まきにはちょっと苦労しました。
その後の生育も順調で、田んぼの作業も早めないとどんどん大きくなってしまいそうです。
種播き機が作動不良で機械屋さんに来てもらい、一時間ほど機械を解体してあれこれ見ていたけれど、何のことはない、機械を移動するときにコードを挟んで断線していたという凡ミス。無事作業再開。
肥料散布の機械、開閉シャッターのレバーの長さ調整ボルトが折れ、ガムテープで仮止め。
この機械、もはや部品がなく壊れたら即終了なので大事に使わねば。
野菜の苗も生育が良くて、早く育ったものから定植はじめているのですが、畝立て、マルチ張りの作業が追い着きません。
午前はあの作業をして、午後からこっちをして、明日はまたそっちの作業をしてと、段取りを考えるので頭がパンクしそうです。
目が回るほど忙しいけれど、機械さえ壊れなければ予定通り田植えを迎えられるはず。
春うらら 資材値上げで 寒い日々 ― 2024年04月09日 19時30分
ぼちぼち春の仕事が始まりました。
よし、はじめるぞ!と思い立った3月末にまたまた雪が積もってしまって出鼻をくじかれたのですが、それでも始まりました今年の農作業。
種籾の塩水選と温湯消毒。去年大枚はたいてオンボロ機械を修理したので、今年は順調に終了。
野菜の種播きや畑の肥料散布、育苗ハウスの準備と、どんどん仕事が加速していきます。
張り切ってはじめてみたのはいいけれど、今までに感じたことのない筋肉と身体の節々の痛み。
加齢のせいか?はたまた冬の間除雪という重労働が無かったせいで体力が落ちたのか?
とにかく身体がいうこと聞かない。足腰は問題ないけれど、腕が上がらない。肩が回らない。背筋がガチガチに固まっている。
不自由な身体に鞭打って今日も汗を流します。
雪残る 春に求むる 湯の香り ― 2024年03月29日 16時53分
朝起きると表は一面真っ白。昼頃には夜に降った雪が全部融けて土や枯れた草が顔を出す。
2月にもう春かと思うような日が続いたけれども、3月になってやっと冬がやって来たような天気が続きました。
それでも春は来る。また目が回るほど忙しい春が来ます。
なので、その前に温泉を汲みに行かなければ。
ってことで、いつもの鳴子温泉へ。
中山平温泉の奥の奥、『焼スパ温泉水スタンド』にて温泉水ゲット。
地下1000メートルから汲み上げる天然のアルカリイオン水。
いつもお世話になります。
温泉を汲み終わったら、次は浸からなければ。
多種多様なお湯がそろう鳴子温泉郷。どこに入ろうかいつも迷うところですが、前日から決めていたのです。
東鳴子の『馬場温泉』。国道47号沿いに建つ一軒宿の旅館です。
もしかして前回入ってから10年くらい経つかも。
入ったのは宿の内湯ではなく宿の前に建つ小さな湯小屋。
ここは貸し切りでの仕様。一組入っていたので母屋の前のベンチでしばし待機。
木造りの小さな湯小屋の中は脱衣場とコンクリートの四角い湯舟のみ。
醤油のような色の源泉がこんこんと掛け流されています。
お湯は熱め、44℃くらいありそう。
湯船に浸かるとシュワシュワシュワと細かな泡が立ち上ります。
しばし浸かっていると体じゅうが細かな泡で包まれます。
なんとも心地よい。これほど熱いお湯で泡付きが出来るお湯は珍しいそうです。
しばしお湯を堪能して表に出ると、また温泉好きが一人ベンチで待機していました。
さて昼食。
久しぶりに中山平の手打ちそば店『藤治郎』で食べたいと思っていたのだけれども、あいにくこの日は定休日。
そこで前から気になっていた『タンブルウィードバーガーズカフェ鳴子店』へ。
鳴子温泉の温泉宿を改装したハンバーガー店。
宮城県産黒毛和牛をはじめ、宮城県産の食材をふんだんに使った贅沢なハンバーガー屋さん。
昼食にはなかなかハードルが高い値段ながら、ラーメンでさえ1000円を超えるご時世。思い切って\1,570円ベーコンチーズバーガーを。
そそり立つハンバーガー、ナイフとフォークが添えられたけれど、これを崩さずに切り分ける自信が・・・・なのでぎゅぎゅっと潰して、丸かじりいただきました。
そりゃうまいです。あ、チーズとか入れなかった方が和牛の旨みがもっと味わえたのかも。ちょっと後悔。
このお店、和牛のステーキもあるんで懐に余裕があるときに食べに来たいな。
せっかく鳴子に来たのでもう一つ温泉に。
しばらく行ってなかった東鳴子温泉『高友旅館』に。
ここのお湯も大好き。複数の源泉を持つ宿だけれどもやっぱり名物の黒湯へ。
建物はかなりくたびれてきています。以前はロビーに居た虎の剥製ちゃんも立ち入り禁止のロープが張られた廊下の隅に。
薄暗い廊下を渡り、ロビーを折れ、階段を下りると屈指の名湯・黒湯が。
強烈な温泉成分により老朽化激しい浴室。鍾乳洞のように積み重なった温泉成分の析出物。
強烈な匂いを発するオリーブ色のお湯。柔らかな湯触りがなんとも不思議な心地にさせます。
この日の湯温は42℃くらい。ちょうど良い湯加減。
隣の浴槽には別源泉のプール風呂。ほぼ透明な湯は逆に堅い感じの肌触り。ほんのり油臭。こちらも心地よいです。
お湯は最高だけど鄙び具合もかなりのもの、どうかいつまでも続けて欲しいなあ。
資金問題、後継者問題、ここ十数年の内にけっこうな旅館が廃業しています。
温泉業も農業と変わらず厳しいのです。
もう一箇所くらい入りたかったけれど、今日はこれぐらいに。
今度は田植えが終わったらまた来るよ。
湖畔にて 糀の香りと 梅の花 ― 2024年03月09日 16時17分
あっという間に3月です。
2月にはほとんど雪が融けかけて、このまま春にまっしぐらだろうと安心して滋賀県まで視察旅行に行ってきました。
琵琶湖の東岸を南から北へ縦断して、有機農業を行っている農場やどぶろくを造っている醸造所を視察してきました。
行く前にネットの天気予報をチェックしたら、今時期の気温は新庄とあまり変わらないなあと、新庄にいるそのまんまの服装で出発。
なんか花が咲いていないかなあと期待したら、まさかの雪がちらちら。やっと梅が咲きはじめたくらいで、やっぱり寒い。
滋賀といえば戦国時代には歴史の中心といっていいほどいろいろな出来事があった土地。
歴史の舞台となったお城もあちこちに点在しています。
さすがに観光に行ったのでは無いので、見て回ることは出来ませんでしたが、彦根城だけは行ってみました。
けっこうな坂を上った上にあってなかなか疲れました。
天守は内部改修中で入れませんでしたが、周辺からも琵琶湖が一望できました。石垣が立派でしたね。
お城のちょっと先の昔風の建物が並んだ通りには観光客がいっぱいいてにぎやかでした。
彼もいましたよ。ひこにゃん。落ち着いたたたずまいでしたね。さすがカリスマ。
どぶろくの醸造所がある長浜市は車一台分くらいの狭い道路沿いに古い建物がひしめき合っていて、こちらも観光客でかなり賑わっていました。
長浜がこんなにぎやかな土地だとはまったく知りませんでした。
滋賀県というと琵琶湖しかないというイメージでした。失礼しました。
こんなにいろいろなものがあるとは。
滋賀県の人に言わせると琵琶湖は滋賀県のたった6分の1だそうです。
イメージよりは小さいか・・・・。
滋賀でもちょっと雪が降ってきましたが、新庄に帰ってみると出発前とはまるで別世界。
あんなに春っぽかったのに、雪が30cm以上積もっていました。
トラクターをそろそろ外に出そうかと思っていたけれど、それどころじゃなくなっていました。
でもやっぱり3月の雪はしっとり湿っていて、あっという間に消えてしまいそうです。
そろそろ春の準備はじめなければ。
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