タネは今!そして未来は・・・2015年03月01日 21時24分


新庄エコロジーガーデン

エコロジーガーデンを会場に冬の間月一で開催される『kitokito大学』に参加してきました。
月一といっても参加は今回が初めて。
なぜ参加したかというと、今回の講師は在来種、固定種の種の販売をしている種屋さん『野口のタネ』でおなじみの野口種苗研究所の野口勲さんだからです。
もちろん家も種を買わせてもらったことがあります。

野菜のタネは主にネットショップから買っているんだけれども、大手の種苗会社ではほとんど交配種、F1の種で、固定種のタネの販売をしているところが少ないのです。

授業の内容は固定種の現状から、F1種の交配の仕組み、変遷。伝統野菜のF1化、雄性不稔、母系遺伝、戻し交配、果てはミトコンドリア異常、ミツバチのCCDの話まで、ノンストップの3時間強。
とっても密度の濃いお話でした。

野口のタネ 野口勲さん

最近の品種交配技術はほとんどが雄性不稔という遺伝子異常の種を元にして交配が行われているとのこと。

雄性不稔とはつまりは花粉をつけることが出来ない突然変異の種。
タネを結ぶことが出来ない自殺遺伝子とか、遺伝子組み換えで無理矢理作り出したもの、なんて思い込んでいたのですが、現在の品種交配は自然界で発生した雄性不稔の種を使って交配されていて、そうして作られたすべてのF1種が雄性不稔という生き物としての欠陥をもった遺伝子を内在しているという、何とも異常な事態になってしまっているとのこと。
スーパーで買う野菜も、外食の野菜も、種屋さんから買うタネも、今やほとんどがそれでしょう。とてもとても避けることなど不可能です。

遺伝子組み換えなどは突出した技術で、一般の品種交配なんてのはもっと素朴なものだと思っていました。
まさかこんな事になっていたとは。
生殖機能に欠陥をもった植物ばかり食べ続けていると、果たして何か影響は・・・?
もし出るとしたら、食べて病気になるとかいったレベルじゃなく、人類全般にまんべんなく出てくるのかも。種の存続に係わるような形で。ゾー

タネの話

雄性不稔が母系遺伝する

F1種は雄性不稔ばかり

・・・ばかり食べていたら・・・にならないか

講習会、カレー付き2015年02月19日 21時10分

今日は農業大学校主催の『農業経営革新支援講座』ってのに参加してきました。
いつもの有機農業の講座に行くのだけれども、今回は大きな規模で多角的な経営をしている方々による講演。
私が目指しているものとは正反対のようだけれども、「新しい時代に向けての活路を拓く」とか「革新支援」ってのが面白そうだったので、参加してきました。

時間は午後から。会場は天童市の温泉ホテル。
天童市といえば、やっぱりあそこに行かなければ。
インド料理店『スルターン』でまずは腹ごしらえ。
ランチはナンとライス食べ放題。
一枚食べたところではまだまだいける。って思ってもう一枚頼むと、だんだんナンの甘さが応えてきて、ペースダウン。それでもなんとか美味しい内に食べきって、会場へGO。

インドカレ~~

でもって、講習はというと大規模化して、生産から流通までを実践している農業法人代表のお二人の講演。
大規模化して流通販売まで、ってのはこれからの農業の既定路線といわれているもの。それに沿って成功している方々の成功談なので、刺激的ではありましたが、個人的にはあんまり興味の湧く内容ではありませんでした。
想定される未来像もそっち方面にどんどん進んでいくというもので、これからは大規模化して、徹底した省コストが必須とか繰り返されて、だいぶ不安になってしまった次第。

農業経営革新支援講座

講演を聴く

帰りには傷ついた心を癒やすために、温泉に浸かって来ましたよ。
河北町の『べに花温泉 ひなの湯』。
45℃の源泉風呂が体の芯までしびれました。


稲刈り・・・だけどその前に2014年09月11日 20時30分


そろそろ刈り取り

田んぼの稲達が黄金色に色づいてきて、「早く刈り取ってくれー」って言っているようです。
急いで稲刈りの準備を始めなければいけない状況ですが、未だ手を付けていません。
稲刈りが始まって忙しくなる前に、ハウスの中にパイプを組んで、刈り取った雑穀を干しておく仕掛けを作っておかないと。
ビニールハウスの中は暑いんですよ。
外はもう冷たい秋の風が吹いているというのに、汗をダラダラ流しながら作りましたよ。 

パイプを組む

それから、先月空になった味噌樽に味噌を仕込んでおかないと。
まずは麹づくりから。さわのはなを7分づきで。
まだそこそこ暑いので、雑菌が繁殖したらどうしようとか思ったけれども、意外と冬よりも温度管理が楽で、いい麹が出来ました。
大豆は去年収穫した大豆。
一度に仕込むのが仕上がりで20kgくらい。さすがに一度にその大豆を煮る鍋がないので、2日に分けて仕込みます。
これで約7ヶ月くらいもつので、年2回の仕込み。
仕込んだついでに醤油の樽を覗いてみると、なかなか順調に発酵が進んでいるみたい。
どちらも仕上がりが楽しみです。 

味噌を仕込む

手作り醤油

あとは秋冬野菜の植え付けや雑草取りなどまだまだあるけれども、いいかげん稲刈りの準備をはじめないと。

醤油を仕込む2014年02月18日 20時42分

2月も後半、積雪は峠を越えたようですが、ここ数日は厳しい寒さと強風です。

今年は醤油造りにチャレンジしてみようと。
味噌は毎年造っていて完全に自給出来ているのですが、醤油となるとちょっとハードルが高そうで手を付けていませんでした。
原料も味噌の場合はお米、大豆とも自給できるのですが、醤油となると原料となる小麦の確保が難しいのです。
以前に何年か作付けしてみたのですが、雪の多い年は冬を越すことが出来ず、うまくいきませんでした。
そこでネットで探して、自然栽培の小麦を販売している農家を発見。
そこから玄麦を購入。大豆はもちろん家の無農薬大豆。
醤油用の種麹もネットでゲットして、作ってみました。

味噌造りをするときもそうだけれども、鍋とか大きいのが無いので、2回に分けて仕込みます。
小麦を煎って砕いて、種麹を混ぜる。それと茹でた大豆を合わせて麹を培養。
もちろん麹室など無いので、鍋とコタツで作ります。
温度管理はし易いけれども、湿度はどうか?もう、その辺はテキトーです。
それでもいい具合に麹菌が繁殖して、いい糀が出来ました。
これを塩水と共にバケツに入れて熟成するのを待ちます。
2年ほど掛かるそうで。
果たしてちゃんと醤油になるのか?
お楽しみは遠い未来。
やっと仕込み終わったと思ったら、今度は味噌樽が一本空きました。
さっそく味噌も仕込まないと。

材料をそろえて

小麦を煎る

大豆を煮る

小麦、大豆、種麹を混ぜる

麹菌が繁殖

塩水と仕込む。

雪を取るか、味噌を取るか。2013年02月22日 21時00分


雪、雪、雪、雪!

いやはやここ数日の猛吹雪&積雪には参りました。降参です。
当初は去年より積雪が少ないなぁなんて、気楽に考えていたのですが、それは途中暖かい日があったり、雨が降ったりで、雪がだいぶ解けたからで、降った量は去年よりも多かったのだそうです。
そして2月も終わりというこの時期に信じられないほどの雪雪雪!
もう、除雪が追いつきません。家の周りもビニールハウスの周りも高々とそびえ立つ雪の壁。古い作業小屋の瓦屋根には潰れそうなほどの積雪。いったい除雪した雪をどこに持って行ったらいいか途方に暮れてしまいます。
一昨日吹雪で断念したビニールハウス周りの除雪。昨日再チャレンジするもやはり猛吹雪のため、あと少しというところで中断。
今日こそは・・・でも今日は他に仕事が。
味噌を仕込まなければならないのです。
今日はちょっと天気も落ち着いたし、潰れる前に作業小屋の屋根の雪下ろしをやりたいのですが、糀は仕込み済みだし、大豆も水に浸けておいているし、まずこれをやってしまわなければ。

一度に20kgほど仕込むのですが、全部の豆を煮られるほどの大きな鍋がないので、2日に分けて仕込みます。
午前中に豆を煮て、午後に潰した豆と糀、塩を混ぜ合わせて樽に詰めます。

塩と糀を混ぜて

煮豆をすりつぶして

混ぜ合わせて樽に詰めます。

仕込みが終わってからハウスの除雪再開です。
昨日の雪もすごかった。
昨日やり残したところのみならず、一昨日に除雪したところもまた同じくらい積もっていました。
もーダメ!ギブアップ!これでハウスとか小屋が潰れたら、仕方ないとあきらめます。

明日の残りの仕込みをしたいけれども、明後日また荒れそうなので、屋根の雪下ろしをしようか。ドウシヨウ。


どこを見ても雪の壁!


食料の大量生産のことなど2012年02月16日 18時27分

今回は食料に関するドキュメンタリーを2本。

『フード・インク』
 2008年/アメリカ

アメリカの食料生産現場の実態を描いた作品。
ファスト・フードが外食産業に工業的フードシステムを持ち込み、今ではわずか数社の巨大企業が食料生産から流通、販売の現場を支配している現状、そこから生み出される食料の危険性についてが描かれている。

工業フードシステムの源流をたどっていくと、アイオワ州のコーン畑に行き着く。
政府の補助金により生産コストよりはるかに安い価格で取引される加工用のトウモロコシは、家畜の飼料をはじめ、あらゆる食品添加物に加工される。

大量生産される牛は、もともと食べないコーンを主にした飼料を食べさせられ、腸菌が耐酸性をもつようになり、O-157など、より危険な大腸菌を生み出す。
巨大企業の支配下にいる養鶏農家は、業者が望む食肉を作るために多額の借金をし設備投資を強要される。
そして飼育現場は不法就労者の低賃金労働によって支えられている。彼らにはなんの補償もなく、怪我をすれば使い捨てにされるだけ。

もう一つ工業フードシステムを支えるのが遺伝子組み換え作物。
アメリカ大豆の90%は遺伝子組み換え大豆。
品種は特許によって守られていて、企業に無断で栽培してはならない。
不可抗力で品種が交配してしまっても、栽培した農家に説明責任がある。
農家は企業との莫大な裁判費用を捻出するか、罰金を払うかしか選択肢がない。

消費者は自分が巨大企業に影響力があるとは思っていないが、消費行動により企業の方向性は変わる。
たばこ産業の例を観れば、公共政策を支配した大きな力はもはや崩れ去った事がわかる。
「病院に行く人が減ること、それが唯一の成功だ。国政の成功だ」と映画は締めくくられる。

なかなかいい作品だった。
興味を持たれた方は映画にも登場するマイケル・ポーラン著の『雑食動物のジレンマ』も必読。


フード・インクとセットで宣伝されていた作品。
『ありあまるごちそう』
 2006年/オーストリア

こっちの作品はちょっと肩すかしだった。
予告編や宣伝から、食料の大量生産・大量廃棄についての映画かと思って観たけれど、なんかちょっと違った。
まあ、内容的には「食料生産のグローバル化はいけませんよ」といったことが、先進国に食料を送りながら飢餓に苦しむ途上国などを例に出して描かれている。
なんか全体的にとっちらかった印象で、お時間のある方は観てもいいかも。

核廃棄物と再処理のことを2012年02月06日 16時45分

放射性廃棄物関係のドキュメンタリーを2本観た。

『放射性廃棄物 ~終わらない悪夢~ 』
 2009年/フランス

隠された原発事故、原発周辺の放射能汚染、使用済みの核燃料はどうなるのか、ロシア、フランス、アメリカでの実態を追ったドキュメンタリー。
まずビックリしたのは、放射性廃棄物の船からの海洋投棄は禁止されているが、施設から直接海に垂れ流される分には法に触れないということ。ドウナッテルノ?
そして再処理施設周辺の信じられないほどの環境汚染。
それを知らされぬまま暮らす人々。
核燃料再処理施設の稼働は「常に原子炉の事故が起きているような状態」、「日々放射能漏れが起きているような状態」だという。
青森県六ヶ所村に作っているあれは、こうなるって事か。
以前そんな話を聞いたときには「まさかそんなことあるはずがない」と思っていた。
だって施設を作ってお金をもらう青森県はともかく、被害を直接受ける岩手県が黙っているはずがないと思っていた。
しかし原発事故後の都道府県、市町村等行政の動向を見ると、まったくあり得ることだと思える。

原子力は使用済みの燃料をリサイクルできる、地球に優しいエネルギーだと宣伝されているが、フランスの再処理工場からロシアへと流れる再処理した核廃棄物の実態を観るとそれもまたウソらしい。
再処理によって出来るのはウランが95%、プルトニウムが1%、そして最終廃棄物4%。
フランスの原子力企業アルバ社は再処理されたウランの90%はリサイクルできると主張しているが、実際には10%しか再利用されていず、残りはそのまま放置されている状態だ。
そしてどんどん廃棄物は増えていく。

莫大な費用をかけ、そして環境を汚染し続け、再利用もされない再処理は何の意味があるのだろうか。


『100,000年後の安全』
 2009年/デンマーク

そしてこちらは現在フィンランドで建設されている核廃棄物の最終処分場“オンカロ”のことを扱ったドキュメンタリー。

10万年。それは核廃棄物が生物に無害な物質になるのに要する時間。
地上は戦争や政変、天変地異などが起こるため危険。そこで地下500mの安定した地層の中に100年かけて廃棄物を埋め、10万年間保管する。
問題は10万年間どうやって保管していくかということ。
方法は二つ。
一つ目は危険であることを表示すること。
標識「マーカー」を置く。石碑のようなものに数カ国語で危険であることを示す。
10万年後の人々(あるいは生物)は、現代の言語を理解できるだろうか。
文字ではなく絵で。
恐怖を連想させるイラストで危険であることを示す。
たとえば「ムンクの叫び」をそこに掲げる。
ここまで来るともはやブラックジョークの領域。

そしてもう一つは警告を残さず、施設があることを隠してしまう。
未来の人々の理解できないものを残しておくのは危険で、現在の思惑とは逆に好奇心を刺激してしまう恐れがある。
遙か昔に作られた遺跡に「危険」と書かれていたら、どんな危険があるのか突き止めたくなるだろう。
警告を発するより、存在そのものを忘れさせれば、処分場を発見される可能性も低くなる。

文明は今より進んでいるか?退いているか?
それは誰にもわからない。
どちらがよい方法なのかを10万年前の現代人が判断することは出来ない。
どちらにせよ悪い冗談のような現実の話。

原発事故前は日本でも「最終処分場の候補地を探しています」なんてCMをよくやっていたけれども、これから手を上げる勇気のある自治体は出てくるだろうか。
どちらにせよ核廃棄物は日々増えていく。廃棄物は消してしまうことも、害の無い物にしてしまうことも出来ない。
無害になるまで10万年間待ち続けるしかない。
今できるのはこれ以上増やさないということだけだ。

温泉に入って、映画を観た2011年12月18日 19時28分

友人のFacebookをチェックしていたら、なんと肘折温泉で見逃していたドキュメンタリー映画『よみがえりのレシピ』を上映するという。
温泉と映画!これは何があっても行かずばなるまい。

一人で行くのも後ろめたく、旅館の部屋を日帰りで借りて、オクサンと娘は私が映画を観ている間、そこでのんびりしてもらおうと目論んだ。

朝、家を出るときは少し雪模様。しかし、大蔵村に入り、だんだんと肘折温泉に近づくにしたがって尋常じゃないほどの雪模様になっていく。
さらに道路はまだ除雪の途中。1.5車線ほどの狭さで、対向車が来たら譲り合わなければならない状態。こんなんでたどり着けるのか。

たどり着けた。部屋を借りたのは『三浦屋旅館』。この夏にちょっと日帰りでお風呂を借りた、木造の鄙びた湯治宿だ。
通されたのは一階の湯治部屋。隣との仕切りはふすま。廊下との仕切りは障子という、昔ながらの作り。すでにファンヒーターで部屋は暖かく、6畳の真ん中にコタツが据え付けられている。完璧。

昼食の前にさっそくご入浴。前回は入らなかった家族風呂へ。
こちらは2号源泉を使う男女別のお風呂とは違って、3,4号源泉を使用。
濁りはあまりなく、臭いも弱め、ほんのり塩味。サッパリした入り心地。
ただ、子供も入るので、だいぶ加水してぬるめたため、そんな感じになったのかも。
ともあれジックリ浸かったので、かなり温まり&汗。
部屋に戻ってダラダラしていると昼食のうどんが運ばれてきた。
乾燥麺を使った、素朴な家庭料理風のうどん。意外とボリュームがありけっこう腹一杯&また汗。

昼食後、いざ妻子を残し映画が上映される『肘折いでゆ館』へ。
この映画、なぜ観たかったかというと山形県内の在来野菜を扱った映画ということもあったけれども、監督の渡辺智史氏は大好きな映画『湯の里ひじおり-学校のある最後の一年』を撮った監督だったからだ。
オープニング、雪深い風景に老人のしゃがれた声の語りが被さる。う~たまらん。
大量生産、大量流通の波に乗れずに消え去ろうとしている、その土地々々に根ざした在来野菜たち。その種を受け継ぎ、次へ繋げていこうとする人々の営みが描かれる。
それは単に種を受け継ぐということだけではなく、その土地の文化や歴史を継承していくことでもある。
「この種を無くしてしまいたくない」。作品中で語られたこの一言がすべての出発点であり、終着点なのかもしれない。
大量流通の方法論に乗り「広げ」て行く方向ではなく、深く「掘り下げる」方向に進むべきと強く感じた。
ただ・・・その行き着く先がどうしても奥田シェフになってしまうため、そこから先どうしたらいいの?と思ってしまう。
年に一度食べる特別な料理よりも、家庭の主婦が普通に取り組めるレシピも必要なんじゃないだろうか。土地に根ざした文化や歴史を繋げていくという意味でも。

小さなイベントスペースでの上映会であったが、意外と映像が綺麗でビックリした。
上映終了後に渡辺監督と、作中に登場する「甚五右ヱ門芋」のS藤君のトークショー。帰りに甚五右ヱ門芋を使ったアイスクリームをごちそうになったが、とろりとした粘りと深いコクがあり、とても美味しかった。

さて、会場はそのままクリスマス・パーティーになだれこんでいたが、暗くなる前に宿をチェックアウトしなければ。
外はまだ雪。宿に帰った頃にはすっかり体が冷え切ってしまっていた。
娘は部屋の中を元気いっぱい走り回っていたが、オクサンは娘の相手でグッタリ。一日のんびりとは行かなかったようだ。
出発前にひとっ風呂。
今度は玄関脇にある男湯に入浴。こちらは2号源泉使用で、底が見えないくらいの濁り具合。柔らかい感触に金気臭。気持ちイイ。
午後4時にチェックアウト。宿の方が「もっとのんびりしていったらいいのに」といってくださったが、これ以上居ると泊まりたくなってしまう。未練を断ち切って帰途についた。
今夜は温泉に泊まった夢を見ながら寝よう。

http://www.y-recipe.net/

一年一度は読み返したい本2011年11月04日 20時18分

『ここ―食卓から始まる生教育』
内田美智子・佐藤 剛史/西日本新聞社

先日漫画家の魚戸おさむ先生が「読むたびに泣いてしまうんです」と涙で声を詰まらせながら朗読された本。
こちらもかなりグッと来てしまって、さっそく本を買って読みました。

助産師として数百人の出産や子育ての現場に立ち会った経験からにじみ出てきた子育て論。
「手のかからない子ほど手をかけて」
「子供は育てたようにしか育たない」
「家族で囲む食卓の大切さ」
単純で深い。珠玉の言葉があふれます。
最初っから胸が詰まりっぱなしです。
「弁当の日」でさらにジーンと。

〈子育て〉とは〈人育て〉なのだと感じました。
ただ子供を大人にすることでは無いのですね。
人を作り上げるという、とても重いことなんですね。
この本は子育てをしているすべての人、これから子育てをするであろうすべての人にぜひ読んでもらいたい本ですね。
そして私も年に一度は必ず読み返してみたいと思います。

ぜいたく芋煮会2011年10月23日 19時20分

昨日は市内にある蚕糸試験場跡のエコロジーガーデンで『原蚕の杜フェスティバル』と銘打った芋煮会に参加してきました。
キノコの入った最上風、牛肉・醤油味の山形風、豚肉・味噌味の庄内風、そして地元最上のプレミアム食材をふんだんに使ったスペシャル芋煮と、何とも贅沢な芋煮会でした。どの芋煮にもそれぞれの地域の在来里芋が使われていて、どれも甲乙付けがたいスペシャルなお味でした。
特に庄内風には一度食べて強烈な印象が残っていた『山伏ポーク』が使われていて、はち切れそうな腹を抱えて何杯も食べてしまいました。
芋煮の後は県内在住の老舗フォークグループ『影法師』の生ライブ。
市内の飲み屋で二次会、そして鮭川村『エコパーク』のコテージでの三次会は漫画家の魚戸おさむ先生をかこみ、先生が庄内の酒蔵からいただいてきたラベルの無いプレミアムな日本酒での酒盛りが夜遅くまで続きました。
今日はその流れで、我が母校、昭和小学校での魚戸先生の食と農についての講演も聴かせていただきました。
助産師・内田美智子さんの著書の一節を涙で声を詰まらせながら朗読されて、こちらも危ういところでしたよ。